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高校受験では捨て問は決めるべき?捨て問題を使って合格を手繰り寄せる方法

高校入試だけでなく大学入試、資格試験などでも、どうせ取れないだろうという問題を捨ててしまうことがあります。
捨て問や捨て問題なんて呼び方をされますが、高校入試では捨て問は決めておいた方がいいのでしょうか。
また捨て問にする目安などはあるのでしょうか。
今回の記事では、高校受験では捨て問を決めたほうがいいのかそれとも決めないほうがいいのかについて書いてみたいと思います。

捨て問題って何?捨て問って試験中だけ意識する子が多いけど、それでは意味がない?!

捨て問、捨て問題と、言われますが、そもそも何なのでしょうか。
生徒からの情報だと、手の付けられないような難しい問題を指すことが多いようです。
そんな難しい問題は得点する必要がないから、解かずに飛ばしてしまうのだそう。

つまり、一般的には、捨て問、捨て問題は、難しくて得点のできない問題ということになります。

事前に問題が分かっていればどの問題が捨て問題なのか分かるのですが、試験問題は事前には分かりません。
そのため、試験中だけどれが捨て問なのか意識する子が結構います。
テストが終わった後に、あの問題は捨て問だった・・・なんてことを言っている子もいますし、あの問題は捨て問でいい?なんてことを聞いてくる子もいます。
なんだか受験評論家みたいです。
しかし、残念ながらこれでは意味がありません。

高校受験合格を目指すなら「捨て問」の捉え方が大切

試験中であれば、捨て問であろうがなかろうが、ある程度考える、検討も付かなければ一旦その問題を飛ばすのが定石です。
また、ただその問題に時間を掛けずにとばしてしまえばいいだけです。
別に捨て問なのか、違うのかなんてことは考える必要はありませんし、考えたところで無意味です。
その判断ができたからといって高校受験の合格に近づけるものでもありません。
では、捨て問をどのように捉えれば高校受験の合格に近づくことができるのでしょうか。

受験で合格を勝ち取るためには捨て問に対する考え方を少し変えてみましょう。
難しい問題だったから捨て問にする(捨て問になる)のではなく、今後解けるようにするが現状では難しいから捨て問題にすると考えましょう。

また、捨て問は勉強する前に決めてしまうのがポイントです。
試験中でありませんよ。
あくまで勉強する前です。
試験を受けるはるか前、受験勉強を始めるときに決めてしまいます。

こう言うと、大抵来る反論が、「その捨て問にした問題の中に解ける問題があったらどうするのか?」、「解ける捨て問があるかもしれないのに勿体ない」です。
確かに捨て問の中にも点が取れる問題があるかもしれませんよね。
でも、勘違いしないでくださいね。
コレを決めているのは受験のはるか前です。
例えば今が受験の半年前だとすれば、捨て問を決めるのは試験の半年前なんです。
受験当日ではありません。

つまり、その勉強をする段階で捨て問にすべき問題を決めただけであり、入試当日までその時に捨て問とした問題が捨て問であり続けるわけではありません。
成績が上がれば捨て問を見直していき、今まで捨て問としていた問題のなかから解くべき問題にしていくべき問題がでてきます。
これを繰り返していき捨て問を減らしていくのです。

そのため捨て問を考えるのは、勉強する前でないと意味がありません。
捨て問を勉強する前に決め、日常の勉強に生かしてみると、驚くほど効率的に勉強することができます。
勉強しても成績が伸びない中学生って何がだめなの?できる子にはないできない人の特徴は?

勉強する前に捨て問を決めて効率的に勉強し、高校受験で合格を勝ち取る方法

捨て問題を試験中に決めるのではなく、勉強する前、勉強を始めるときに決めるということは分かっていただけましたでしょうか。
捨て問にする問題を決めたら、次は捨て問にした問題をどのように扱えばいいのかが問題です。
この捨て問の扱い方次第で、高校合格がぐっと近くなったり、逆転合格を狙えたりするようになります。

捨て問題にした問題に関する内容は勉強しない

捨て問と決めた問題に関することは勉強しないようにしてください。

捨て問を決めるというのはその問題を捨てるという意味です。
捨てることにしたのに、その部分を勉強しては捨て問を決めた意味がありません。

なぜ捨て問を勉強しないのかと言うと、そもそも捨て問とした理由から考えると分かってきます。
自分の力を大きく超えた問題、解けるようになるまでに時間がかかる問題というのが基本的に捨て問になります。
そんな問題を理解し解けるようにするためにはすごい時間と労力、忍耐力などたくさんのことが要求されます。
必要とされるその時間などが少ない問題やもっと易しい問題にその時間や労力をあてていけば、もっと効率良く成績をあげていくことができます。

もし、捨て問に関することも勉強するのであれば、そもそも捨て問なんて決めないほうがいいです。
その捨て問を決めるために費やした時間が無駄となってしまいます。

少し受験勉強したくらいで解けると思うような問題を捨て問にするというのは、おかしな話です。
ちょっと勉強したくらいで解けるのであれば、わざわざ捨て問にせず、ちょっと勉強して解けるようになるべきですよね。
高校受験では数学や英語といった教科単位で科目を捨てても大丈夫?

捨て問題を勉強してはいけない理由

捨て問を決めたら、その部分の勉強はしてはいけませんということは先ほどお話ししました。
なぜ、捨て問を勉強してはいけないのでしょうか。
捨て問を決める理由は、その問題を解けるようになるために必要とされる時間がとても多くなるからです。
時間を多くかけても点数が取れない、少ししか得点にならない、そんな問題に時間を掛けている余裕はありません。
時間はみんな平等にしかありません。
頭のいいと思っている子たちも、自分に試験当日までに与えられた時間は同じなんです。
であれば、少ない時間で得点できる部分に力をいれるのは必然です。
他のことは努力で何とかなるかもしれませんが、時間だけはどうしようもありません。

その限られた時間という資源を上手く活用することが高校受験で成功する大きな鍵となります。
ここで気を付けたいのが、「受験勉強を頑張る」=「勉強時間を増やす」ととらえてしまうことです。
とにかく受験勉強をする時間が長くなればなるほどいいと思っている受験生がたくさんいます。
確かに、多くの時間を受験勉強に毎日費やしていれば、安心感をうみますが、勉強内容には興味がありません。
例えば「1時間勉強時間を増やす」と決めたときに、1時間やって3点しか取れるようにならない問題を勉強してしまうというようなことをしてしまいがちです。
同じ1時間で10点以上点数が取れるようになる勉強をした方が効率的に成績が上がるのですが、「勉強時間を増やす」ことが目的となってしまっているので、そこに気づかないまま時間を無駄にしてしまうことになります。

その減少が最も起こりやすい科目は数学ではないでしょうか。
時間を掛けた割りにはよく分からない、すすまない、得点できないということが起こります。
特に数学は難問が解けた、できないことができた、という感動があるので、数学の勉強時間が極端に長くなってしまう子がいます。
もちろん勉強するということが悪いわけではありません。
しかし、受験でなるべく多くの得点を獲得したいという状況では数学の勉強時間が増えていき不合格が近くなる、全体として成績が上がらないということも起こります。

また、多大な時間を数学ばかりにかけるのであれば、他の科目の勉強をしたほうが圧倒的に効率的です。
本気で数学を勉強しだすと際限なく時間がかかります。
それが成果にでればいいのですが、全くかすりもしない…なんてこともあります。
数学の特に1番最後の難問が解けることがカッコいいと思ってる子は、難問ばかりに目が行きがち。
そうなると、受験で合格することが目的ではなく、数学の最後の問題を解くことが目的になってしまうこともあります。

こうなってしまっては、合格することが目標だったはずが難問を解くことが目標にいつの間にかすり替わってしまっています。
余裕で合格できるという場合でなければ、効率よく捨て問決めて受験勉強することが大切です。

数学の1点も他の科目の1点も同じ1点、妙な科目への思い入れは禁物

数学はなんとなく特殊な科目と認識している中学生が多いです。
数学ができると頭がいい
数学出来るのがかっこいい

受験の花形的な科目のイメージでしょうか。
そのせいか、難しい問題にばかり時間をかける子が出てきます。

しかし、ここで注意したいのが、どの科目の1点も等しく1点だということです。
当たり前のことですが、それをきちんと認識して勉強できるかどうかは大きなポイントとなります。
捨て問をきちんと作りそこの部分を勉強しない代わりに別の科目でしっかり点数を伸ばしていく。
したたかではありますが、受験ではこんな目線を持ってもいいのではないでしょうか。
きちんとすると大逆転劇を生むことは少なくありません。
闇雲に勉強すればするほど、合格は遠のくばかりです。
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模試や入試本番で捨て問は読まずに捨てる?一応問題文は読む?

これまで捨て問を決めて、捨て問の勉強はしないと書いてきました。
捨て問はあくまで、勉強する前に決め捨て問を勉強せずに、少ない労力で得点できるところを重点的に勉強するための手段でした。
それでは、模試や入試本番ではどのように捨て問題を扱ったらいいのでしょうか。

模試や入試本番では、きちんと問題を読み、解こうとしてください。
ただ、解けないと見切るまでの時間は短くしましょう。
なぜ問題を読まずに捨てないのかというと、その問題が易しいということがあるからです。
また、問題形式が変わっただけという場合もあります。
問題形式が変わってしまうと、捨て問なのか、捨て問じゃないのかの判断がつかないという事態も考えられます。
まさかの得点源とすべき易しい問題を捨て問にしてしまっては、大変です。

模試や入試本番の問題には捨て問はありません。
自身が分からなかった問題は、きちんと後回しにする。
捨て問だとか、そんなことはどうでもいいことです。
模試や入試本番では、全力をつくすことが大切です。

まとめ

今回の記事では、高校入試では捨て問を決めたほうがいいのかそれとも決めないほうがいいのかについて書いてみました。
成績がかなり良い子たちにとってはあまり必要ではないのかもしれません。
しかし、成績があまりふるわない子たちや志望校とのギャップが大きい子たちにとって捨て問を決めるメリットは大きいと思います。
捨て問を決めたら徹底して、その捨て問に関する問題は手を出さないことがより効率的に勉強するコツです。
そうすることで、別の科目に時間をふり分けられるようになるので成績は伸びやすくなると思います。

また、1度捨て問に認定したからと言って、ずっと捨て問である必要もありません。
どんどん勉強ができるようになっていけば、今まで捨て問としてきた問題を点数に変えるときが来ます。
捨て問が捨て問でなくなったときというのはあなたの成績が驚くほど伸びたときです。
得点を落とした問題のうち捨て問が多くを占めるようになってきたら、そのときは捨て問が得点するべき問題になったときです。
そうして徐々に捨て問を減らしていけるといいのではないでしょうか。

捨て問を決めるということは、最終的にその捨て問をなくしてしまうことがゴールなのかもしれませんね。