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高校入試の数学の時間配分ってどうやって決めるの?

5教科の中でも花形科目である数学。
普段点数が取れている子でも、ちょっとした時間配分のミスや、普段つまずかない問題でつまずいてしまって…など、小さなことが大きなミスに最もつながりやすい科目でもあります。
高校受験本番でも前半に受験することが多い科目なので、ここでのミスはメンタル的に大ダメージとなりかねません。
そんな数学だからこそ時間配分をしっかり考えて、受験当日の大きな失点は避けたいところです。

今回の記事では、高校受験の数学の時間配分について書いてみたいと思います。

高校受験の数学の時間配分の決め方

数学の時間配分の決め方は迷いますよね。
なんとなく大問1に10分、大問2に5分…のように決める子が多いのではないでしょうか。
一応この決め方でも致命的な大失点を避けることはできると思いますが、せっかくならもっと根拠をもって効果的な時間配分を決めたいですよね。

そもそも、なんとなく時間配分を決めるというのは効率的ではありません。
なぜ効率的ではないのかというと、この方法で時間配分をすると全ての問題に時間を均等に配分してしまうからです。
まず解けることのない問題に5分も費やしている場合ではありません。
その解けない問題に充てる時間を別の解ける問題に充てることが大切です。

中学生になってから受験した模試や定期考査などを思い返してみてください。
数学のすべての問題が解けたという模試や定期考査はありますか?
過去問でもいいと思いますが、すべての問題が解けたことがあるという子はどれだけいるのでしょうか。
ほとんどいませんよね。
つまり、ほとんどの子の場合、いつ試験を行っても、現状では全ての試験問題が解けることはないということです。

数学の時間配分を決める際、出足として間違っていると思うのが、すべての問題を解くという意識です。
すべての問題を解こうという意識自体は大切かもしれませんが、より高得点を狙おうと思うとメリハリをつけた時間配分をすることがおすすめです。

自分に解ける問題を把握しよう

まずは解ける大問、解けない大問、できればその大問の中で解ける問題、解けない問題を把握しましょう。
過去に受けた模試があれば、その答案をみれば解ける問題、解けない問題は分かると思います。

さらに、参考にしたいのが、各問題の正答率です。
公立高校であれば、県のホームページで閲覧できるところもあります。

各問題の正答率をみると、数学は特に正答率に極端な偏りがあることが多いです。
例えば90%以上の受験生が正解となっている問題から、正答率が1%を切る問題があることも。
正答率が90%というのは、ある中学校の1学年の生徒数が200人とすると、その学年の中の180人が正解する問題だということです。

一方で、正答率が1%を切る問題は、学校の中でも1人~2人くらい正解できる子がいると言うことです。
1学年200人だとすると学年1位や2位の子だけが解ける問題というくらいの難易度であると考えて大丈夫です。
場合によってはその中学校の生徒全員が正解できない問題ということも出題される可能性はあります。
そんな問題に時間を割いていては、時間がなくなるのも当然です。
ほとんどの生徒が正解できない問題に時間を割くことはほとんど無駄ですよね。

そんな1%を切ったり、1%ちょっとみたいな正答率の問題があれば、時間を割く必要はないと思います。[1]解かなければいけないとすれば、偏差値70を余裕で超える子くらいでしょうか。
また、その問題を落としたところで合否に影響がないということは明らかです。
ほとんどの受験生は、手を出す必要がない問題になります。
あえてそんな問題に手を出すとすれば、極端に数学が得意すぎる子か、もうそれ以外の問題は全て正解してしまうという子くらいでしょうか。

それでも、その1問を取りにいって、他で点を落とすリスクと天秤に掛けたくなってしまいます。
この状況で怖いのは、むきになってその難しい問題を解こうとすることがあるということです。
難問だからこそ解きたい!と思うのは良いことだと思うのですが、受験ではその想いのせいで、他の問題を解く時間が無くなってしまった…みたいなマイナスに作用してしまうこともあります。

基本的には極端に正答率が極端に低い問題には、時間を割く必要はありません。
まずはきちんと解ける問題に時間を割くのが大切です。

極端に低い正答率の問題が分かったら…

次は正答率の高い問題をチェックです。
正答率が高い問題ということはかなり解きやすい問題ということになります。
ここは時間もかからず点が取りやすいところなので、優先的に時間を振ります。

大抵の公立高校や私立高校の数学の問題の大問1は小問の集合であることが多いと思います。
ここは絶対に落としたくない問題の集まりです。
大問1の配点が分かるのであれば配点も見ておきましょう。
意外と配点が大きいことが多いのではないでしょうか。
場合によっては全体の5割近い配点があることもありますし、最大の難問とちょっと計算するだけの問題が同じ配点ということもあります。
取れるところできちんと点を取るというのが合格への近道ではないでしょうか。
高校受験の英語は時間配分がうまくできれば点数が上がる!?

点の取りやすい問題が分かったら実際に時間配分を決めよう

正答率が極端に高い問題と、極端に低い問題が分かれば、具体的に時間をふっていってみましょう。
正答率が極端に低い問題は始めから、時間はふりません。
特に正答率が1%を切るような問題には時間を振る必要はないでしょう。
もしここの点数を取りに行くときは満点狙いです。
そうでなければ、無理して解く必要はありません。
平面図形や空間図形、関数の最後の問題は正答率が低いことが多いです。[2] … Continue reading

また、問い1つ1つに時間をふっていくと、細かすぎて大変だと思うので大問ごとに時間を振っていくといいと思います。
難問なので解かないことにした問題には、その問題はないものと考えて時間をふっていきましょう。
この時に見直しをする時間や予想外に時間がかかってしまったときのために、5~10分は余らせておいてください。
極端に正答率が低い問題を排除してしまえば、意外と見直しや予備の時間の確保もうまくできると思います。

まとめ

今回の記事では、高校受験の時間配分について書いてみました。
正答率が高い問題と低い問題を知ることで、より安定して点数をだすことができるようになるのではないでしょうか。
また、難問に手を出してしまって、解ける問題、解くべき問題の時間がなくなってしまうというトラブル防止にもなります。

しかし、これはあくまで時間配分を考えただけなので、時間が足りないせいで点数が取れていなかった場合は点数があがることがありますが、時間に関係なく、点数が合格点に足りないということを改善してくれるものではありません。
あくまで、受験本番で合格率をあげるための戦略の1つになります。
点数が足りなければ、まずは勉強して実力アップをはかるのが先決です。

References

References
1 解かなければいけないとすれば、偏差値70を余裕で超える子くらいでしょうか。
2 平面図形や空間図形、関数の最後の問題は正答率がかなり低いことが多いのですが、関数の最後の問題は正答率の割には難易度が低いことが多い気がします。そのため場合によっては関数は点数を取りに行くという戦略はありだと思います。一方、平面図形や空間図形は正答率通り解きにくい気がします。得手不得手を加味して、どのように扱うか決定しましょう。